概要
早良親王をはじめとする八所御霊を祭神とし、境内に江戸前期の儒学者・山崎闇斎を祀る「垂加社」がある。
八所御霊とは、平安時代以来、疫病や天災をもたらす怨霊として恐れられた八座の霊神のこと。貞観5年(863)に御霊会が行われた崇道天皇(早良親王)、伊予親王、藤原吉子、観察使、橘逸勢、文野宮田麻呂の六座に、吉備聖霊、火雷天神の二座を加えて八所御霊と呼ばれ、上御霊神社・下御霊神社に祭神として祀られた。
この二つの神社は全国各地の御霊神社の中でも特に名高く、京都御所の産土神として重要視された。山崎闇斎は神道と朱子学を融合させた垂加神道を提唱。幕末の志士たちに大きな影響を与えた。下御霊神社の神主が山崎闇斎の高弟の一人だったため、境内に垂加社として祀られた。